対バンツアーと最近のyama
2024.10.11
対バンツアーが始まりました。やっぱり初日は少し緊張感が漂っていて、でもそれと同時にあぁ懐かしいこの感じ!というチームyamaのいつもの心地よい空気感で満たされていました。自由奔放なバンドメンバーたちと個性豊かなスタッフたち、楽しそうなyamaとの間には絶え間なくおしゃべりが飛び交います。年明けのツアーを思い出し、やっぱりツアーって楽しいなぁと思わせてくれます。会場に向かう道中、yamaが私に「今回は自分らしくやるんだ」と言っていたのが印象的に残っています。誰かっぽくやろうとせず、自分らしくライブをして、自分らしく楽しみたい、と言っていました。yamaの最近の状況や心情もあって、わたしにはありきたりな聞き覚えのある言葉には聞こえませんでした。その言葉にはちゃんと重みがあり、深みがありました。yamaは言葉の引き出しが多く、いろんな言葉を使って話をしてくれます。でも、yamaが真っ直ぐな目でシンプルな言葉を使って伝えてくれる時って、いつも以上にすごく透き通った思いを感じるんです。この時もそうでした。そして、その透き通った思いとちゃんと最後まで連れ添ってライブをしていたな、と私は感じました。今までyamaを邪魔していた何かがふっといなくなったように見えました。なんだか真っ直ぐで純粋な姿を見た気がしました。日々いろんな出来事が起こり、いろんな影響を受け、時には心が揺れてしまうこともあり、いろんな要因で自分らしくいることができなかった経験が私には多々あります。自分らしくいることって、自分に対しても相手に対しても誠実に向き合うことにどこか近いような気がしています。誰かから借りてきた言葉や考え方をそのまま伝えてカッコつけたり、誰かの姿を真似して自分を大きく見せようとしたり、そんなことをしてしまうことが私もあったのですが、そういうことじゃない、yamaはきっと今の自分の姿を真っ直ぐに見せて、みなさんと真っ直ぐ向き合ってみたいのだと思います。見逃してきた感情を取り戻すように一つ一つ拾うように、そして拾い上げたものを今まで見逃していてごめんねと囁きながら、ここからは大切にするよと自分の体温を分けてあげるように、そんなふうに自分と向き合っている印象を最近のyamaから受けます。とてもかっこいいなと思います。大切にしたいものを大切にできない時、人はストレスを感じたり苛立ったりしてしまいがちです。自分が大切だと思うことをちゃんと大切にするためには、そのための環境づくりが欠かせないなとよく感じるのですが、最近のyamaはそこにしっかりと向き合っているように感じます。その為に必要な力や感情を日々経験し、どんどん大きく深くなっていくyamaには、近くにいてとてもいい刺激をもらいます。今回は対バンツアーなので、三者三様のアーティストとお客さんたちが作り上げた、会場に残されたライブの余韻に、yamaの音を重ねていくことでまたそれぞれ違ったライブを見られそうです。大阪、名古屋とすでに2本終え、対バン相手のアーティストから受け取ったエネルギーをyamaらしい形で引き継いでいたライブがまた新鮮でした。今回のセットリストに入っていた曲たちは、こうして今回のライブと共にまた歴史を重ねていくんだなぁと感じながら、ライブを見ていました。見にきてくださったみなさんのエネルギーが曲にひとつずつ吹き込まれていく光景を見ているようです。いつもいろんな心境の変化を聞かせてくれるyamaですが、ここ最近は自分との向き合い方のバランスが良いのか、今まで以上にあたたかさを感じます。季節が変わりつつあり、冬が苦手なyamaはちょっと切ない気分になっているようですが、またきっと汗だくになりながら皆さんに向かって精一杯歌を届けるのでしょう。どんな風に今年を走り抜けるのか、どんな景色を見て、どんなことを感じて日々を過ごしていくのか、引き続き私は興味津々です。残りの対バンツアー、そして続いていくライブたち、楽しみましょう。植條未来